ユーザーインタビュー
2022.03.25

事務所全体で弁護革命を活用!
~事件記録はデータで共有、セキュリティ面も安心

大江 美香 先生

弁護士であり弁護革命の開発者でもある山本了宣が、ユーザーから使い心地や利用方法などをうかがう、ユーザーインタビューシリーズ。

第5回目となる今回は、京都市の「弁護士法人古家野法律事務所」に所属する、大江美香弁護士にお話をうかがってきました。

大江弁護士は、2017年に弁護士登録した70期(京都弁護士会所属)。
弁護士登録後は、京都に本社を構える上場企業(機械メーカー)にて、法務担当者として約1年3ヶ月勤務。
2019年3月に現事務所に転職し、2021年4月にパートナーに就任されました。

───大江先生、よろしくお願いします。古家野法律事務所では、弁護士・事務局全員で弁護革命をご活用いただいていると聞いています。そのあたり、是非一度お話をお聞きできればと思っていました。

はい、よろしくお願いします。
確かに弁護革命は毎日使っているのですが、そんなに使い込んでいるとは思いませんし、私の使い方が参考になるか分かりませんが…。

───いえいえ、全然大丈夫です。弁護革命ユーザーの先生方には、弁護革命の使いこなしを2時間語れる!みたいな方もいらっしゃるのですが(笑)、むしろややライトに使っていらっしゃる先生の視点からのお話を聞きたいという考えがあります。普段の使い方を是非教えてください。
では最初に、事務所の体制や仕事内容などを教えてください。

当事務所には、弁護士4名・事務員4名が所属しています。
弁護士は全員パートナーで、57期・61期・63期の3名に加えて70期の私です。
事務員は、法律事務歴30年・25年・10年の正社員3名、法律事務歴は無い派遣社員1名です。

いわゆるマチ弁事務所として、民事・刑事問わず幅広く取り扱っています。
特徴としては、京都の中では企業法務の取り扱いが多いと思います。

私個人としては、海外留学経験があり、英語も話せますので、国際関係にも力を入れています。
顧問企業からの相談対応も多いため、手持ちの事件数は、共同受任も合わせて30〜40件でしょうか。

事務局も含めてテレワークを実現

───テレワークはされていますか?

記録は弁護革命に入っていますし、事務所の体制的にテレワークはできるのですが、基本的には事務所に出勤しています。
通勤時間も長くないので、出勤自体は特に苦になりませんので。

でも、その日の気分で「今日はテレワークにしよう」ということも結構あります。記録は弁護革命さえあれば読めますし、事務所に出ないで完結する仕事も多いので、そこは本当に気分で決められる状態です。

事務局は、交代でテレワークをしています。

───事務局のテレワークというのは、かなり珍しいですね。

私が入る前の2015年から、弁護士や事務局の育児や介護との両立目的でテレワークを進めていたそうです。
ただなかなか浸透せず試行錯誤していたところにコロナ禍があり、感染予防目的で一気に進んだという感じです。

今(2022年2月)も出勤人数や通勤を減らすために、事務局は交代で2名ずつテレワークしています。

テレワークの事務局も、弁護革命で記録を見られるようになっています。おかげで記録が必要な仕事もスムーズにできているようです。リモートデスクトップで、弁護革命が入った事務所のPCに接続する方法です。

コロナ禍が収まった後にどうするか分かりませんが、テレワークでも仕事は回ると分かったので、弁護士も含め全員出勤にこだわることはないと思います。

パートナーから誘われて弁護革命の利用を開始

───弁護革命を使い始めたのは、いつ頃でしょうか?

この事務所に入ってから半年後の、2019年9月からです。

当時はまだアソシエイトだったのですが、事務所として記録の電子化に取り組む一環として、パートナーから「弁護革命というソフトがすごく便利なので、使ってみませんか」と誘われました。

【ワンポイント〜古家野法律事務所の取り組み〜】

自由と正義2021年10月号「事業承継を通じて進めた、働き方の選択肢を増やす取組」において、育児との両立支援・テレワーク・IT化などの取り組みが紹介されています。
自由と正義のバックナンバーは、日弁連の会員サイトからご覧いただけます。

───パートナーから誘われて、抵抗感というか、気が乗らないみたいなことはなかったですか?

特に無かったです。「じゃあ試してみようかな?」くらいの感覚だったと思います。
強制でもなかったですし、実際、当時所属していた別のアソシエイトは使っていませんでした。

きっかけはパートナーからの誘いでしたが、今では非常に便利に使っています。
個人受任の事件で使っても便利ですし、事務所事件を複数の弁護士で担当するときも効果を実感します。

───大江先生は、それ以前はずっと紙の資料で仕事をしていたのですか?

はい。
インハウス時代も紙で資料が管理されていましたし、この事務所に入ってからも、半年ほどは弁護革命もなく、紙の記録が中心になっていました。

実は、弁護革命を導入してからも、しばらくは紙の記録を使っていました。どうしても習慣になっちゃってるんですね。「記録を見たい」と思ったら、反射的に立ち上がってキャビネットのほうに行ってしまうんです(笑)。

ただしばらくすると、弁護革命上で記録を見ることに段々慣れてきて、今度は紙の記録を見なくなりました。今では弁護革命に記録が入っていれば、ほぼ弁護革命だけで記録を見ています。今までとは逆で、キャビネットに行くのが面倒に感じます。

習慣の問題だと思うので、もっと早く弁護革命を習慣化できていたら、もっと早く楽ができましたね。
その案件の記録は、確実に全部弁護革命に入っているという状態にしておくのが大切だと思います。「記録は弁護革命の中に絶対ある、弁護革命の中に無ければない」という状態にしておくと、頼もしく使えます。

───今でも紙の資料を使うことはありますか?

ほとんど無いですね。
事務所事件であれば、基本的に全て弁護革命に入っていますし、個人事件でもたいてい弁護革命に入れています。
入れないのは、よほど記録が少なかったり、契約書チェックだけで終わったり、メールの相談だけで終わるような場合くらいでしょうか。
所内の複数の弁護士で担当する時は必ず入れますし、顧問先からの相談も後日参照する可能性がある資料は入れるようにしています。

文書登録の流れ

───実際に弁護革命に資料を入れて、使い始めるまでの流れを教えていただけますか?

事務所事件については、登録作業は基本的に事務局がおこなうことになっています。

①資料をスキャン
②弁護革命で、事件単位でプロジェクトを作成
③そのプロジェクトに、スキャンした資料を登録
④弁護革命上で、タイトル・日付・作成者などを入力・修正
ここまでの作業を、事務局が、事務局のパソコンに入っている弁護革命で行います。
⑤私はそのプロジェクトに参加することで、①〜④が終わった状態で使い始めることができます。

【ワンポイント〜プロジェクトの共有〜】

弁護団や事務所内のメンバーなどと一緒に案件(プロジェクト)を担当するときには、弁護革命のデータの共有が可能です。
共有範囲や、データの保存場所も、案件単位で指定できるので安心です。

詳細はこちら
プロジェクトを共有する

───文書登録のコツと言いますか、気を付けていることはありますか?

タイトル・日付・作成者は正確に入れるルールになっています。

弁護革命は、所内の弁護士や事務局と共有しているので、「自分だけ分かれば良い」ということではなく、「誰が見ても分かる」ということが大事です。

また、最初に正確に入力しておくことで、後で文書を探す時に非常に役立ちます。

ですから、事務局には、この辺りに気を付けて文書登録してもらっています。

【ワンポイント〜タイトル・日付登録などの仕組み〜】

弁護革命には、スキャンした印刷物(PDFファイル)をテキストデータとして自動認識するOCR機能が付いています。状態の良い一般的な印刷物なら99%以上の認識率があります。
本文だけでなく、資料のタイトル・日付・証拠番号まで分解して認識でき、自動的にタイトルなどが反映されます。

もちろん、弁護革命上であとからタイトルなどを修正することも可能です。

詳細はこちら
文書を編集する(書誌情報)

記録検討の方法

───まず紙で記録を見て、検索とか文書を並び替える時に弁護革命を使うという方もいらっしゃいますが、大江先生はいかがでしょうか?

私は、初めて記録を読む時から弁護革命で、その後起案する時なども全て弁護革命で記録を見ます。

───弁護革命上で記録を読む時は、どういう使い方をしていますか?

かなりシンプルだと思います。

文書符号(タグ)を使ったりして、一覧表示をある程度絞り込む
→ これからの作業で使う文書をまとめて「タブ表示」していく
→ あとは随時タブを切り替えながら使う

というやり方が多いです。Webブラウザ(Chrome)のタブに、使いたい文書がずらっと並びますので、適宜切り替えて読みながら作業していくという感じです。

【ワンポイント〜タブ表示〜】

左サイドバーの「タブ表示」を使えば、タブを立ち上げて表示できます。

大江先生スタイルの場合には、以下のショートカットがおすすめです。
・コントロールキーを押しながら、「PDF」ボタンを左クリック(画面が切り替わらずにタブを連続で増やせます)
・「PDF」ボタンを右クリック(すぐにタブが開いて画面が切り替わります)

タブで開いておけば、インターネットブラウザのタブを切り替えるだけで文書を見られます。
何度も参照する文書を立ち上げておいたり、大きな画面で見たい時に便利です。

あとは、日付順に並べ替えて時系列に沿って読んだりもします。

【ワンポイント〜ソート(並べ替え)機能〜】

日付の横のボタンを押す度に、降順・昇順に並び替えられます。
キーワード検索や符号での絞り込みをした上で並び替えを使うと、さらに便利です。

───文書を探すときは符号がメインになっている感じでしょうか? たとえばキーワード検索機能などは使いますか?

符号(タグ)が中心です。符号(タグ)で絞り込んで、あとは目で見て探す感じです。私の場合は、これで快適に文書にたどりつけています。
キーワード検索はあまり使っていません。

符号は種類を増やして使っています。たとえば保全→一審と進んだ事件なら、「保全」といった符号を作っておけば、同じプロジェクト内できれいに整理できます。「契約書」といったように内容面での符号を作ることもあります。複数の符号を付けられるのも便利だと思います。

属性ごとに分類するという意味では、フォルダ分けに似たところがありますが、いくつでも属性を付けられるし、下のほうに隠れたりせず常にフラットなのが、フォルダと大きく違うところです。
100を超える文書を登録していても、いつもすぐに見つけられています。

【ワンポイント〜タグ付けとは?〜】

左サイドバーの「タブ表示」を使えば、タブを立ち上げて表示できます。

弁護革命では、各資料に文書符号(タグ)を付けることができます。
「甲」「乙」といったものはもちろん、名称は自由にカスタマイズできるため、「重要」「○○関係」「書証提出予定」といったものでも可能です。
「甲1」「甲2」といった枝番も付けられます。

1個の資料に2種類以上のタグも付けられ、そのタグによって検索することができます。

詳しくはこちら
文書に証拠番号を付ける
文書符号をカスタマイズする

───なるほど、その使い方だと、キーボードに触らない感じですね。クリック→スクロール→クリックの3回の操作で文書が開くことになるので、マウスだけですぐたどり着きますね。それはそれで高速な操作になりそうです。興味深いです。全文書を串刺し検索する、「テキスト検索」はいかがでしょうか?

尋問事項を作ったり、最終準備書面を書くような場面で役立ちますね。
主張や証拠の全体を細かく検討する必要が出てくるので、キーワードで串刺し検索できると、作業が非常にスムーズになります。
あとは、準備書面が何往復もしたような場合も、どこに何が書いてあったか分からなくなっていきますので、串刺し検索が役に立ちます。

所内の弁護士と共同受任している事案で、一緒に担当している弁護士から、私の起案に、「こういう証拠があれば入れて欲しい」「こういう事実なかった?」といった指摘があったのですが、このときも串刺し検索などを使って、短い時間で主張や証拠を探し出して追記できました。

───他に役に立っている機能はありますか?

弁護革命からのコピペはよく使っています。
弁護革命に登録した時点でOCRが掛かった状態になっているので、文章をコピーしてWordやExcelに貼り付けています。
証拠から書面に引用したり、答弁書を書く際に訴状から引用して認否する時に役に立っています。証拠の記載を正確に引用できるのは大きいですね。

───注釈機能(PDFへの書き込みや線引きなど)は使っていますか?

ほとんど使っていません。
元々、所内で共有する紙の記録には書き込みできなかったので、書き込む習慣が無いだけですね。
弁護革命で記録を読む時は、Wordを立ち上げてメモを取っています。

───パソコンはデュアルディスプレイですか?

はい、机にはディスプレイが二台並んでいます。
一台でも十分大きいので、普段は画面を2分割して、片方に弁護革命、もう片方にWordなどを開いています。
さらに同時に見たい時は二台目のディスプレイも使う、という感じです。

事務所全体での活用方法

───事務所全体で使っていて、便利なことはありますか?

事件記録をデータで共有できたことで、記録の取り合いがなくなりました。
取り合いと言うと大げさですが、
「他の人が使ってるから見られない」
「他の人が困るので持ち帰れない」
「他の人が持って帰っているから見られない」
ということがなくなりました。

事務所に入って間もない頃、連休前は急ぎで対応する必要があるとは思っていなかった事件に急遽対応の必要が生じたのですが、記録を事務所に置いたままにしていました。結局連休中に記録を事務所に取りに行き、それをPDFにして他の弁護士にメールで共有して対応することになりました。その際、メールの容量が大きくなり、送るのにも苦労した記憶があります。
弁護革命を使い始めてから、そういうことは無くなりました。

───事務局との連携はいかがでしょうか?

例えば証拠を出す時、今までは紙の資料に「甲1」とか「甲2」という付箋を貼って指示していましたが、今なら弁護革命上で「甲1」とか「甲2」のタグを付けておくだけで良いのでお互いに助かります。
事務局は、証拠番号埋め込み機能を使って、自動で出力していると思います。

弁護革命で変わったこと

───弁護革命を使うようになって、どういうところが便利になったり、変わりましたか?

まず、「あの話どこに書いてあったっけ?」と思ったり、証拠を参照するときなどに、手で記録をめくる必要がなくなりました。

また、当事務所には複数の記録保管棚があります。デスクから立って取りに行って、また戻すというのが地味ですが面倒だったりします。
取りに行ったけど別の弁護士が使っていたとか、誰かの机に置きっぱなしだったということもありました。

いずれも一回一回は大した時間ではないのですが、毎日のことですし、小さなストレスにもなります。
弁護革命を使うようになって、そういうことがなくなったのは助かっています。

───記録をいつでも・どこからでも見られる、という点はいかがでしょうか?

それも助かっています。
紙の記録でテレワークをしようと思うと、前の日にやることを考えて、記録を持ち帰る必要があります。
それでいざ仕事を始めると、「あの記録が無い」ということもあって、結局仕事が捗らなかったり、事務所に行くことになったりします。

弁護革命なら全て入っているので、そういうことはありません。
それと、紙の資料を持ち帰ると、なくしたり汚したりする危険も大きいです。デジタルデータの場合、別の注意は必要ですが、紙のような怖さは無くなります。

あとは、自宅や出先からメールを返したり電話する時もあります。ちょっとしたメールでも、今返信できたらあとで楽になるのに、ということがあると思います。弁護革命があると、こういうときもぱっと記録が見られて助かります。

───弁護革命を活用したことで、成果が出た事件はありますか?

どの事件でも弁護革命には助けられていますが、一つ印象に残っている刑事事件があります。
責任能力を争った事件で、大量の開示証拠がありました。
それを全部弁護革命に入れて、検討や起案を行いました。
とにかく証拠が多かったので、こちらに有利な情報などを、紙をめくって探すのは大変だっただろうなと思います。

あとは、ハーグ条約事件でも活用しました。ハーグ条約事件は非常に短期間で審理されて大変なのですが、弁護革命の力でなんとか乗り切りました。

───期日には、紙の記録は持っていきますか?

一冊しか無いものはそれを、何冊もあるものは大事な分冊だけ、一応持っていきます。
ただ、あくまでも保険という感じです。
期日では、記録は弁護革命で見て、期日メモもスケジュール調整もパソコン上で行います。
ですから、鞄から記録を出さないことも多いですね。

───元々、パソコンやWEBツールはお得意だったのでしょうか?

特別苦手というわけではありませんが、得意というわけでもありません。
色んなツールをたくさん組み合わせたり、新しいツールを積極的に試すというタイプではありません。

───他に使っているWEBツールはありますか?

事務所内での連絡には、「LINE WORKS」を使っています。
メールよりも簡単に送れて、会話感覚でやりとりできるので便利です。

事件ごとにトークを作って、進め方について相談したり、事務局に指示をしたりします。
弁護革命に入れている文書には、それぞれIDが付いているので、「ID何番の証拠を見てください」といったやりとりができます。

セキュリティについて

───セキュリティ関係で気を付けていることはありますか?

当事務所では、データはDropboxに入れて、それを弁護革命で読み取っています。
Dropboxもセキュリティ的には一応信頼していますが、さらに弁護革命の『上乗せロック』を掛けてデータを全部暗号化しています。
弁護士業務の性質上、セキュリティには事務所全体でかなり注意しています。

【ワンポイント〜上乗せロックとは?〜】

OneDriveやDropboxなどのフォルダに保存するデータを、弁護革命が暗号化する機能です。
この機能を利用した場合、クラウド上のデータはファイル名を含め完全に暗号化され、クラウド利用の安全性が大きく高まります。暗号化のための鍵はPC上だけに保存されています。
弁護革命上では、自動で暗号化を解除して表示しますので、ユーザーがパスワード入力などを行う必要はありません。
この機能を適用するかどうかも、案件単位で選択できます。
クラウド上のデータは完全に暗号化されますので、たとえばDropboxのウェブサイトからそのフォルダを閲覧しても、ファイルを表示することはできません。(万が一何者かが不正アクセスしても、ファイルを読むことができないということです)

詳しくはこちら
上乗せロック

弁護革命をお勧めしたい方

───どういう方に、弁護革命をお勧めしたいでしょうか?

私自身、事務所全体で使って非常に便利だと感じているので、まずは他の弁護士と共同で事件を担当している方にお勧めしたいです。

また、弁護革命を使うようになって、資料を探す手間、証拠や相手方書面を引用する手間などが格段に減りました。
弁護士は忙しい方が多いので、少しでも業務を効率化・スピードアップしたい方にもお勧めしたいです。

もちろん、パソコン一台で全ての記録が見られるので、自宅や出先で仕事をしたい方にもお勧めしたいです。

記録を手でめくって探す、記録保管棚まで記録を取りに行く、引用する際にタイピングする、翌日テレワークしようと思って何を持って帰るか考える、こういったことは、一つ一つは小さなことかもしれません。
でも、こういったちょっとしたストレスや手間をなくすことで、他の業務に集中できたり、仕事を早く終わらせることもできると実感しています。

開発者山本の感想

山本了宣:膨大な開示証拠を管理する必要に迫られたことをきっかけに、『弁護革命』を開発しました。
弁護士(大阪)。 NOTE https://note.com/ryoseny/

古家野法律事務所は、事務所全体で弁護革命を使っておられますので、事務所全体でどういう風に弁護革命が使われているのか、ぜひお話をうかがいたいと思っていました。
また、大江先生は、自分でツールを探し出したというより、もともとは事務所の一員として、パートナー弁護士にすすめられて使い始められたという経緯です。

弁護革命に関しては、個人スタイルでお使いの先生も結構多いのですが、大江先生のような立場で弁護革命を使い始め、関わっておられると、また違った視点からのお話をうかがえそうに思えました。


はじめに印象に残ったのは、「立ち上がってキャビネットに行くのが習慣になっていた」というお話でした。

大江先生は、パートナー弁護士に弁護革命をすすめられても、最初のうちは、結局、紙の記録で仕事をされていたということです。

背景をおたずねしてみると、
「記録を見たいな、と思ったら、深く考えずに、ついそのまま立ち上がってキャビネットに行ってしまうんです」
「パソコンの中に弁護革命があって、本当はパソコンを開くだけで記録は見られるのですが、意識から抜けていました」
というお話でした。

考えてみますと、おそらくこれはある意味普通のことで、どんな仕事にも習慣というのはあります。忙しいときも多いと思いますし、紙ファイルを引っ張り出してくる作業に慣れていると、反射的にそういう動作になるのも、ある意味当然のことだと感じました。

ただその後のお話では、今はむしろ「キャビネットに行くのが手間だ」という風に切り替わっているということでした。
ここは、いざ習慣が切り替わってみると、かなり大きな違いになってくるのではないかと思います。

弁護革命を使うという新しい習慣がいざ身に付いてみると、そちらのほうが快適で生産的なのだと思います。

大江先生がおっしゃったコツは、案件Aを登録するなら、案件Aの記録は、必ず全部揃っているようにするとのことでした。
弁護革命は、紙の事件記録(=そこに全部ある)を置き換えるイメージで使うのが1つのコツですので、ご参考にしていただければと思います。
次に印象に残ったのは、弁護革命の「シンプルな」使い方です。

弁護革命は、色々な場面で役立つように、細かな便利機能も付けてあります(機能を増やしてシンプルさが失われるのは本末転倒だと考えているので、シンプルさを損なわないようによくよく注意して新機能を足しています)。

でも、コアの機能はシンプルです。「別に細かな機能をあれこれ使う必要なんて無いんだ。コアの機能があれば十分だ」と、開発者としてはある種矛盾した(笑)思いを持っています。

大江先生にうかがってみると、とてもシンプルな使い方をされていました。簡単にまとめればこんな具合です。

【日常的に記録をぱっと見る場面】
文書符号(タグ)である程度は分類しておく 
クリックとスクロールだけで探す(キーワード検索もなし)
別タブを増やして、必要な記録をざっと並べる
あとは適宜見る

【尋問準備や最終準備書面のような重たい作業】
上記のタブ方式に加えて全文串刺し検索や、キーワード検索を追加

これだけで、弁護革命の恩恵が十分あるということでした。

一つには、弁護革命の画面の作りが大きいのではないかと考えています。
弁護革命は、事件記録を見やすく素早く取り出すことを主要機能の1つと捉え、それに焦点を当てたシンプルな作りになっています。
紙の事件記録でやっていたことを、簡単に置き換えることができ、仕事の生産性が、すっと上がるのではないかと思います。
3点目に事務所内での活用のあり方です。

古家野法律事務所では、弁護士と事務局全員のPCに弁護革命がインストールされているとのことです。
弁護革命は、チームで共同して作業ができるように作られていますので、事務所全体での共同作業のあり方は大変興味深い点でした。

まず、最初の登録作業は事務局が実施し、その成果が弁護士に引き継がれます。
多くの事務所では、紙ファイルの管理は事務局の仕事になっているのではないでしょうか。
弁護革命が運用に乗ると、弁護革命自体が事件記録のかわりになります。

ですので、事務所として弁護革命を利用される場合は、事務局で弁護革命への登録をしていただくのが、作業フローとしても一番うまく回るように思います。
古家野法律事務所では、実際このフローでされており、運用が安定しているそうです。
弁護士も快適ですし、分業としてもよい形に思えます。

弁護士同士や、弁護士と事務局のやりとりでも、弁護革命上に記録があることが前提になっています。
弁護革命では文書ごとにIDという連番が表示されるのですが、「ID50番に入っています」といったように、この番号で伝達が済んでいるとのことです(ファイルを直接送ったりする必要もありませんね)。

証拠を提出するときも、弁護士が文書符号機能で証拠番号を付けて伝えるだけとのことでした。
仕事の流れとしては、
・依頼者から預かった資料を弁護革命に入れておく
・準備書面を書きつつ、資料に証拠番号を追加(画面上で操作。整理にもなる)
・事務局に「これで証拠を作ってください」と依頼
・事務局は証拠番号付加機能で出力→印刷

ということになります。無駄がなく進みそうです。

また、共同受任の事案で、「こういう証拠があったのではないか」という指摘にも、弁護革命があればすぐに探し出して引用できるなど、チームワークをスムーズにする場面もお聞きできました。

最後に、上乗せロック機能を全部の案件に適用されているというのも、印象に残った点です。

現代のクラウドストレージサービスの信頼性は、以前よりもかなり向上していますが、事件記録の重要性を思うと、悩みが出る方もいらっしゃるのではないでしょうか。

クラウドストレージにすぐには踏み切れないという方に、弁護革命の上乗せロック機能は大変おすすめできると思います。
簡単に言えば、「アップロード前に全部のファイルに長いランダムなパスワードをかけてあり、パスワードはクラウド上にはない」というのと同じような安全性が得られます。暗号をかける・暗号を解くという関所の作業は、弁護革命が自動でおこないますので、普段の利用中にパスワードを入れるような手間は一切必要ありません。
お話をうかがってみて、やはり事務所全体で活用されていると、ひと味違うところがたくさんあるなと感じました。
ぜひ、大江先生のお話をご参考に、事務所全体での活用にも取り組んで見ていただけたらと思います。
弁護革命の力を、より大きく発揮できることと思います。

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