導入事例
第一中央法律事務所
弁護士の人数:11〜20人
拠 点: 東京
事務所HP:https://1ch-law.com/
掲載日:2024.3.12

「起案時間が半分に」「働きやすさがとても増した」
クラウドストレージとは比べものにならない仕事のしやすさ。

2022年春より事務所内で製品評価等をしていただいたのち、同年8月に事務所で導入を決定されました。製品評価を行われた近藤早利先生と久保陽奈先生から導入経緯や使用したご感想を伺いました。

弁護⼠ 近藤 早利 先⽣(42期・東京)
1990年弁護⼠登録、2001年第一中央法律事務所設立。PCの黎明期から、ITツールを使って業務の生産性を上げることに強い関心をお持ちで、誰よりも早く、有効なものを導入し、業務に活用してこられました。

弁護⼠ 久保 陽奈 先⽣(60期・東京)
2007年弁護士登録、第一中央法律事務所入所。難聴の弁護士として、各種補聴機器、会話を文字にして可視化する音声認識アプリ等さまざまなテクノロジー、ツールを駆使して、訴訟を中心とした弁護士業務に臨んでおられます。

───まず、弁護⾰命の導⼊を検討された背景を教えてください。

近藤弁護士:司法研修所で教官をしていたときの教え子のFacebookで、「革命」というキーワードがよく出ていたことが弁護革命を知った最初のきっかけです。彼がそこまで高く評価し、便利に使っているならば、良い製品なのだろうと思いましたし、別の先生からも弁護革命は非常におすすめだという話を聞きました。

私たちの事務所は大きく分けて3チームに分かれて仕事をしていますが、私のチームは女性が多く、子育て中の人もいますので、家庭との両立の点でも弁護革命が役に立つのではと思いました。

そこで、まず私と久保さんで試しに使って見たところ、久保さんが非常に使いやすいというので、私のチーム全員で導入したという経緯です。

久保弁護士:弁護革命を試すことになった頃、担当して6年ぐらいになる長期で複雑な案件の起案時期だったので、まずその案件の資料を全て弁護革命に登録して起案に臨んでみました。驚くほど起案がやりやすくて、紙の準備書面や証拠を参照しながらの起案よりも圧倒的に捗ったんです。

紙で起案をしていたときは、「たしか、こういうことを主張していたな」と思うことがあっても、探すのに時間がかかることもありました。付箋もたくさん貼ってあるとすぐには見つからないこともあるし、その付箋も剥がれていたり。でも、弁護革命だと、キーワードを入れるだけで、「ここでこんな主張をしていたんだ」とか、「矛盾している」とか、失念していた記載や突っ込みどころなども面白いように見つかったのです。これは本当にすごいと思いました。

その圧倒的に捗った起案を、クライアントにお見せすると、「網羅性と深度が素晴らしい」と、非常にお褒めの言葉をいただきました。本当にすぐに成果が出たなと感じました。そのことを近藤(弁護士)にも共有して、これは是非使いたいと思っていると伝えました。近藤から「入れるつもりだ」との話があったときは、とても嬉しかったです。

そこで、事務所としての弁護革命の導入相談をさせていただき、チームの弁護士と事務局で使いはじめることにしました。

───弁護革命の導入前は、事件記録の電子データはどのように管理、活用されていましたか。

久保弁護士:当事務所では、弁護革命を導入する以前から、クラウドストレージにPDF化した事件記録を保存する運用を行っていましたので、事務所にいなくても、事件記録を自宅から閲覧できました。この点では、一般的な事務所よりも進んでいるとも当時は感じていました。

ただ、クラウドストレージは結局フォルダなので、色々と面倒なところが多かったです。たとえばなにかファイルを開こうと思えば、フォルダの上から「あいうえお」順でたどって案件フォルダを探しだし、次々と主張書面や証拠のフォルダをダブルクリックで開けていかなければいけません。全体的に作業しやすいとはいえず、効率は良くありませんでした。

結局、起案は、紙を頼っておこなっており、家で起案したいときなどは、重たい紙の記録を持って帰っていました。クラウドストレージのデータは、手元に紙の記録がないときなどに、補充的に使うものという感じでした。

近藤弁護士:私は、ITというものは、人間を自由にするために存在すると思っていて、携帯電話が固定された場所に人間を縛ることから解放したように、どこにいても資料を見られる、起案ができる環境が欲しいと前々から思っていました。それを既存のサービスでできないかと思って、クラウドストレージにPDFファイルを保存する運用を行っていました。

しかし久保さんが言ったように、結局面倒臭い・作業効率が良くないというのがあって、あまり定着せず、コロナの緊急事態だけで使われたという状況でした。

───弁護革命の導入で、この点は変化しましたか。

久保弁護士:全く変わりました。今では紙の記録を参照するよりも仕事がしやすいです。事務所にいても、ディスプレイで弁護革命を開いて仕事をしているので、紙の記録をほとんど手に取らなくなってしまいました。
弁護革命の導入で初めて、本当にデータだけで仕事をするようになったと思います。

近藤弁護士:弁護革命によって、どこにいても資料を見られる、起案ができる環境が実現しました。

これによって、弁護士たちの在宅での仕事が非常にやりやすくなり、「働きやすさがすごく増した」という意見を聞いています。経営者としては、弁護士に、働きやすい環境を整えてあげるのは非常に重要なことです。他の経営者弁護士も関心を持ってほしいと思います。

───リモートワークに関して、弁護革命はどのように役立っているでしょうか。

久保弁護士:弁護革命無しでリモートワークを主体にしていくのは、難しかったと思います。記録を大量に持ち運ばなきゃいけないことが非常にネックです。

クラウドストレージでPDFを保管しているだけのときは、紙の記録の代わりにはなりませんでした。クラウドストレージでファイルをいくつも開いてみたいなやり方だと、「一応できるけれども、やりやすくはないな」と感じていました。

弁護革命なら、同じ画面上に複数の書面を開いておけて、スクロールしながら確認できますし、よく閲覧する資料はタブ表示で開いておくとすぐに確認できますし、色々なところで工夫がされていると感じます。キーワード検索も便利です。そのような便利な機能が総合されて、非常に仕事しやすいのだと思います。

弁護革命は、紙の記録を補充するものではなくて、それ自体がメインで使うものになっています。弁護革命のほうが遙かに作業効率がいいです。

近藤弁護士:在宅ワークができると、通勤に割いていた時間が無駄にならないです。それから、家で仕事の合間に洗濯や掃除などの家事ができる、子どもの送り迎えや急な病気にもフレキシブルに対応できるので、精神衛生上すごくよいという声が従来からありました。そのために重たい記録を「持って帰っていいですか」といった話が以前はしばしばありました。育児・家事の両立は非常に重要ですから、そんな重い記録を毎回担いで帰ることを思えば、月1万円もしないサービスを利用しない手はないと思いました。

───裁判所の期日の際は、いかがでしょうか。

久保弁護士:期日では、主張書面については、今日はこれを参照しそうだというものは紙で持って行っています。ただ、証拠が分厚いファイルになっているようなときは、持って行かずにパソコンやタブレットを持参することが多いです。

近藤弁護士:私も、当日議論になるはずの主張書面、証拠をPCを確認して、印刷はせず、必要な書面が見られるような状態にノートパソコンをセットしてそのまま期日に行ったりします。重い記録を持って歩くということありません。

───現在、事件記録のデータ保管や共有はどのようにされていますか。

久保弁護士:当事務所では現在はGoogleWorkspaceを導入しており、弁護革命をGoogleWorkspaceのフォルダで共有しています。チーム内では、お互いに意見交換したりする必要があるので、チーム内のデータは互いに見えるようになっています。事件記録は基本的に弁護革命で閲覧します。

書面のアップロードは、事務局がおこなっています。

弁護革命は、紙での整理を再現しやすいという特長もあると思います。当事務所は、紙の記録は、「主張」「証拠」「メモ」「連絡」というように、分類をして保管していました。弁護革命でも、その紙の分類を引き継いで、符号をつけています。初見の記録であっても、弁護革命で開くとどこに必要な書類があるかすぐに把握することができます。

また、弁護革命で便利だと思う点の1つは、プロジェクト一覧のところに共有されている案件名が並びますが、「表示しない」という選択ができることです。フォルダと違って、自分が普段参照する案件だけ表示されるようにできます。他のメンバーが担当している案件で相談されたりする場合には、すぐにその案件を表示させて記録を見ることもできます。

───弁護革命を事務所に定着させていく上で、ハードルなどはありましたか?

久保弁護士:私はすぐに慣れましたが、他のメンバーで、使いこなせていないという声もありました。

事務局が全て登録してくれるから閲覧はできているけれど、仕組みまではよく理解しておらず、テキスト検索などの便利な機能を把握していないメンバーも当初はいた印象です。

また、事務局のコメントとして、最初に符号設定をどうするかといったルールを決めるのに、少し検討の時間を費やしたという話もありました。

近藤弁護士:新しいツールって、最初はやっぱり少し苦労しないと身につかないところはありますよね。弁護革命の使い方を、YouTubeチャンネルか何かで、段階的に、繰り返し見られるものがあったらいいかもしれません。

───各先生方の、弁護革命への評価・ご感想などを教えてください。

久保弁護士:私自身は、まずテキスト検索のほか、OCR機能が役だっています。紙の書面をスキャンした場合にはOCRをかけなくてはいけませんが、弁護革命のOCRは自動で、精度が良いしスピードも速いです。手書きの文字も認識するので助かっています。

相手方の主張を引用するときなど、弁護革命では、テキストだけを表示することもできるし、PDF表示の状態でも選択してコピーできるので、引用に便利です。

これらの機能を利用することにより、たとえば以前であれば起案に1週間ぐらいの時間を費やしていたものが、弁護革命なら画面上で3日くらいでできるような印象です。これがないと起案ができないというくらいですね。

他の弁護士からも、リモートワークで手元に記録がない案件についても、容易に記録の閲覧が可能となり、出勤時と遜色ない対応が可能となった、在宅勤務時の仕事の生産性や質も向上した、生活全体の生産性があがった、という感想が寄せられています。

───事務局の業務にもよい影響はありますか?

久保弁護士:事務局にとっても非常にメリットが多いようです。
事務局からは、証拠番号埋め込み機能により証拠番号を手書きする手間が省け、予め符号を入力しておけば、必要な証拠を選択して一括でダウンロードするだけで証拠ができあがるため、証拠の作成が圧倒的に楽になった、PDFを編集する際に、他のソフトを使用する必要がなく、すべて弁護革命上でできてしまう点も効率的である、といった感想が寄せられています。

実際に、事務局が「作業台」にいる時間が、とても減ったと思います。以前は、事務局がずっと「作業台」にいて、証拠のコピーを作ったり、スタンプを押したりしていましたが、今では、そうした姿がほとんど見られなくなりました。

───事務局による登録の手間はありますが、事務所全体の作業フローとして仕事は効率化されましたか?

久保弁護士:はい、全体が効率化されたことは間違いありません。登録の手間といっても、従来より手間が増えたわけではないと思います。

紙の記録とクラウドストレージで管理していた頃も、事務局はPDFファイルに名前を付けて保存する作業に、かなりの時間をかけていたと思います。名前や日付で検索やソートができるように、たとえばファイル名の頭に「231205」というように日付を入れるといったルールもありました。

弁護革命であれば、アップして、弁護革命が自動認識して提案してくれる日付などの情報を、直したりする作業になります。弁護革命の登録作業が、以前よりも手間のかかるものかと言えば、そんなことはないと思います。

また、弁護革命があれば、mints(民事裁判書類電子提出システム)の事件も効率良く対処できるだろうと思っています。

───ありがとうございました。今後も弁護⾰命をよろしくお願いします。

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