導入事例
仁邦法律事務所
規模:6~10人事務所
拠点:東京
事務所HP:http://jinholaw.jp
掲載日:2025.2.14

膨大な医療記録も瞬時に検索!
試用から1か月で事件記録をデジタル化

「日本全国の医療関係者のあらゆる法的ニーズに応えること」を基本理念とし、多くの医療事件を取り扱っておられる仁邦(じんほう)法律事務所。2024年6月に事務所で導入され、翌月には事務所全体で利用開始されました。所長の桑原博道先生と副所長の墨岡亮先生から導入経緯や使用したご感想を伺いました。

弁護⼠ 桑原 博道 先⽣(51期・東京)
1996年弁護士登録、加藤法律会計事務所(現・仁邦法律事務所)入所。2007年より仁邦法律事務所所長。2011年医学博士号取得。

弁護⼠ 墨岡 亮 先⽣(59期・東京)
2006年弁護士登録、仁邦法律事務所入所。2011年医学博士号取得。2019年より仁邦法律事務所副所長。

───弁護革命に関心をお寄せいただいた背景を教えてください。

桑原弁護士:もともと、仕事の無駄を省き、プライベートを充実させるという観点から、業務の効率化には関心を持っていました。

ただ、当事務所は医療従事者の法的支援に特化しており、膨大な医療記録や医学文献を扱うのが特徴です。事件記録は、1件あたり数千ページ、多いときには数万ページにも及びます。これらの医療記録や医学文献は正確に把握することが不可欠であり、さらに、それらを主張に結びつけるには創造的な思考も求められます。そのため、業務の効率化を進めることが非常に難しい状況でした。これまで様々な効率化ツールを検討しましたが、関心を引くものはありませんでした。

そんな中で出会ったのが、弁護士ドットコムタイムズ2024年6月号に掲載されていた「弁護革命」の開発秘話の記事でした。そこには、史上最長の裁判員裁判を経て弁護革命が誕生した経緯が紹介されていました。膨大な記録を分析し、主張へ結びつける点で、当事務所の業務と本格的な刑事弁護に共通点があることに気づきました。つまり、当事務所の現状は、まさに弁護革命が生まれる直前の状況と同じだったのです。

直感的に「これだ!」と思い、早速、弁護革命の導入を検討することにしました。

───導入前は、事件記録を紙媒体で管理されていたのですか?

墨岡弁護士:はい、紙媒体で管理していました。一部の判決文や鑑定書はPDF化していましたが、それは事務所の知見として参考資料を蓄積する目的であり、進行中の案件ではデータをほとんど活用していませんでした。

紙の記録の場合は、記録の量が膨大になると、見落としが生じないよう注意を払うのに大きなエネルギーを要していました。

また、当事務所では1つの案件を複数名で担当するのが基本スタイルですが、従来は紙の記録を回覧しながら共有していたため、複数人が同時に利用できないという課題もありました。

───弁護革命の導入はどのように決定されましたか?

桑原弁護士:まず、私自身が弁護革命の公式サイトに掲載されている導入事例やユーザーインタビューの記事をじっくりと読みました。そのうえで、無料版を試して実際に使ってみることにしました。

試用した結果、非常に優れたツールだと感じました。

  • 操作が直感的で簡単
  • 相手方の主張書面や証拠の引用が容易
  • 紙の記録を持ち歩く必要がないため、リモートワークがしやすく、移動時間を削減できる
  • 検索機能が優れており、完成度の高い書面や尋問事項を作成しやすい

単に時間の無駄を省くだけでなく、創造的な作業に集中できる点が大きな魅力でした。

そこで、事務所全体での導入を検討するため、副所長の墨岡弁護士、IT管理者と私の3人で協議を行いました。

墨岡弁護士:事務所全体で弁護革命を導入すれば、ネットワークを通じて簡単に記録を共有できるようになることも、大きな利点だと考えました。

また、UIのわかりやすさも特筆すべき点で、直感的に操作できますから、新人やITが苦手な弁護士でも抵抗なく利用できると思いました。

もっとも、当初、IT管理者から、セキュリティ面で、クラウド利用への懸念の声がありました。当事務所では、従来クラウドサービスを信用せず、所内NAS(ネットワーク接続ストレージ)でデータを管理していたからです。
しかし、弁護革命の仕様を詳しく確認したところ、以下の点が安全性を確保するうえで十分だと判断しました。

  • 案件データを弁護革命側で保持しない
  • 解析が完了次第、データは直ちに消去される
  • データ自体は所内NASに保存し、同期も可能

これらのポイントを踏まえ、最終的に事務所全体で弁護革命を導入することを決定しました。

───導入決定から運用開始まではどのように進められましたか?

桑原弁護士:導入を決めた後も非常にスムーズでした。私が試用を始めて1か月以内に、事務所全体での運用を開始しました。

墨岡弁護士:当事務所には、ネットワーク全般に精通したIT管理者がおり、その者が、NASとの連携設定や基本的な導入作業を一括で行ったことが、スムーズな導入につながりました。

また、事件記録をすべてPDF化して管理する運用に切り替えた際、秘書室が迅速に対応してくれたことも大きな要因でした。

さらに、導入前にファイル名や符号の付け方のルールを統一するなど、細かな準備を進めたことも重要なポイントでした。業務フローに特に混乱はありませんでした。

───弁護革命の導入時に、符号の付け方についてルールを統一されたのですね。

桑原弁護士:当事務所では、もともと裁判所提出用の証拠に付ける甲号証や乙号証といった符号と、内部管理用の通し番号を使用していました。これを活用し、案件ごとの記録や資料を整理していましたが、弁護革命の導入に際し、この符号付けの仕組みを統一する必要がありました。

そこで、符号付けのルールを一覧表にまとめ、事務所内で共有しました。マニュアルは私が作りましたが、全部で3ページぐらいで、うち2ページは一覧表、残り1ページは注意事項になっています。

弁護革命では符号をカスタマイズできるため、あらかじめ約30ぐらいの資料の種類ごとに符号を明確に割り振って表にし、それぞれの短縮表記や通常表記、タイトル、日付、作成者、メモ欄の有無を一覧化しました。弁護士や秘書室のスタッフが誰でも同じルールで運用できるよう工夫を施しています。

事前にこのルールを整備しておいたことで、導入後の混乱を防ぐことができました。もちろん、導入後も微修正を重ねながら、より使いやすい形へと工夫を続けています。

墨岡弁護士:符号付けのルールを統一したことで、誰が資料を登録しても統一された形式で記録されているので、資料の登録や検索が格段にスムーズになり、チーム全体の業務効率が向上しました。

───特に気に入っておられる点や、業務に特に有用な機能を教えてください。

桑原弁護士:私は、やっぱり「検索」が一番好きです。検索結果が前後の文脈とともに表示され、もっと見たいときには関連箇所へ簡単にジャンプできるので、書面作成時に素晴らしくいいです。見落としも無くなります。正直ここまで素晴らしいとは思っていませんでした。弁護士が開発されたツールだということが検索機能ですごくよく分かります。

墨岡弁護士:やっぱりそこが一番大きいところです。膨大な診療記録や医学文献を効率的に扱えるようになり、準備書面の作成や尋問事項の検討が格段にスムーズになりました。

医療事件では、症状の経過や特定の表現が記録のどこにあるかを素早く確認する必要がありますが、弁護革命の検索機能はその点で非常に優れています。 横断的に情報を整理できるというところもすごくいいです。

単にOCR化したPDFファイルをNASの共有フォルダに入れる従来の方法とは一線を画す、画期的なツールだと感じています。

労働事件も記録が膨大になることがあるので役に立ちますし、家事事件も多くの財産がある場合には特に役立ちます。

───秘書室の方の業務にもよい影響はありますか?

墨岡弁護士:秘書室では、医療記録や医学文献を含む鑑定資料の作成など、紙媒体での大量のコピーを必要とすることがまだあるのですが、弁護革命の導入後は、それらの証拠や資料の準備が飛躍的に楽になった、最近、ページ番号を埋め込む機能も加わったことでさらに効率化できているという声が上がっています。

以前は、紙媒体の記録をコピーする際に、弁護士がつけている付箋を一旦剥がして元に戻すといった手間もかかっていましたし、ページ番号もナンバリングスタンプで手作業で付けていましたから、大きな変化だと思います。

【ページ番号埋め込み機能のイメージ】 ページ番号埋め込み機能のイメージ

※医療事件に注力されている先生からのリクエストで2024年10月に追加された機能です

───導入によって、テレワークなどの働き方にも影響がありましたか。

墨岡弁護士:以前は、手元にない記録を参照する必要があるときは、その対応にストレスを感じることがありましたが、今は全てデータ上で完結します。そのため、出先や自宅からもスムーズに作業が進められるようになりました。

桑原弁護士:リモートワークがしやすくなり、移動時間を短縮できるようになったことで、プライベートの時間をより確保できるようになり、仕事と生活のバランスが良くなりました。

デュアルモニター環境との相性も良く、首を左右に振るだけで、記録の閲覧をしながら作業ができるので、体の負担も軽くなりました。

───これから導入を検討される方へのアドバイスがあれば教えてください。

桑原弁護士:これほど便利なツールはなかなかありません。UIも直感的でわかりやすく、特に取っつきにくさを感じることもないと思います。実際、他の導入事例を見ても、年配の方でも問題なく使いこなしておられるため、導入を検討する価値は十分にあります。

最初から事務所のトップが主導しなくてもいいと思いますが、トップが「これは良い」と確信したら、事務所全体で導入を決めることがスムーズな運用につながると思います。

───ありがとうございました。今後も弁護⾰命をよろしくお願いします。

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